北川景子・インタビュー | INTERVIEW

セーラーコスモス役:北川景子

2014年から始まった新シリーズの最終章となる作品ですが、オファーを貰った時のお気持ちはいかがでしたか?

幼少期に夢中になって楽しんで、多大なる影響を受けた「美少女戦士セーラームーン」。しかも私自身のデビュー作品が2003年のTVドラマ「美少女戦士セーラームーン」のセーラーマーズ/火野レイなので、私の中では本当に特別な作品なんです。今でもドラマのキャストたちとは年に数回集まっていますし、かけがえのない仲間です。「美少女戦士セーラームーン」とはずっとともにいるような感覚があります。

今回のお話しいただいたときは、震えるくらいびっくりしました。作品が30周年かつ、TVドラマ「美少女戦士セーラームーン」そして私自身がデビュー20周年の節目。私にとっても思い入れがとてもある作品に、重要なキャラクターでオファーをいただいてとても嬉しい反面、「私でいいのかな?」と不安な気持ちもあって。私たちの中では、セーラームーン=沢井美優さんなんです。セーラームーンの未来の究極の姿、というセーラーコスモスを私が演じていいんだろうか?と悩んでしまったんです。けど、みんなに相談したら「私たちの中でこうやって劇場版に関われるのはすごく嬉しい。絶対にやってほしい。これがきっかけでいろんな人にTVドラマの方も知ってもらえたら嬉しいよね。」って背中を押して貰えて。なんだ、余計なこと考える必要なかったんだ、と。前向きに参加させていただくことができました。

とても素敵な関係性ですね!

撮影当時も一緒に戦う仲間でありつつ、切磋琢磨しあうライバルみたいな関係です。特撮の撮影は大変なことも多くて。そんな現場を共に乗り超えた親友であり、芸能界でともに頑張り続けるライバルでもあり、家族みたいな感じもある本当にかけがえのない仲間たちです。

仲間たちに背中を押されて飛び込まれた本作かと思いますが、台本を読んでいかがでしたか?

ストーリーがすごく壮大で、最初はセーラーコスモスのキャラクターがつかみきれずに途方に暮れてしまう感じもしたんです。けど、読み進めていくとやっぱり私の知っている「美少女戦士セーラームーン」で。うさぎちゃんがピンチの時は仲間たちが手を差し伸べるし、くじけそうになっても、最後にはきちんと自分自身と向き合って立ち上がっていく。自分を信じて、仲間を信じて、もう一度前へと進んでいくところは、みんなの好きなセーラームーンの姿そのものなんです。あぁ。これが集大成なんだな、と感じて鳥肌が立ちました。

そんな物語の中でも、北川さんが演じたセーラーコスモスはすごく重要なキャラクターですよね。改めて印象はいかがですか?また、演じる時に意識したことはありますか?

彼女は、【セーラームーンの未来の究極の姿】で、見た目からとても神々しさや超越したような空気を感じますよね。けれどこれまでの戦いの中で、つらい思いをして、見たくないものを見て、失いたくないものを失って…。何かを乗り越えてきた強さと人間らしいもろさも持ち合わせた人なんだと思っています。そんな部分を表現できたらと思って演じました。
声優の経験が多くないので、絵を見ながらセーラーコスモスの超越した深みのある感じをだすのがとても難しくて。声優さんのような技術はないので、感情や気持ちをきちんと伝えられるようにと、演じさせていただきました。

これは私しか聞いていないからちょっと優越感があるんですけど(笑)、三石琴乃さんにガイド音声を吹き込んでくださったんです。その声から感じる深みや説得力が本当に素敵で。そこですごく役がつかめたような気がしています。三石さんのように、聞いていて安心感を与えられるような声でやりたいと思いながら準備を進めていました。
アフレコ前に三石さんから連絡をいただいて、「景子ちゃんが思った通りに、景子ちゃんらしくやって。心配ないから楽しんで!」と言っていただき、少し心を軽くして、アフレコに向かえました。

三石さんは私が憧れたうさぎちゃんそのままのような方で、「美少女戦士セーラームーン」という作品で共演できたことはとても嬉しいです。小さい頃の自分に、いつか一緒に「美少女戦士セーラームーン」に出演しているんだよ、って伝えてあげたいです。

そして、完成作品もご覧になったかと思いますがいかがでしたか?

すごく懐かしさを感じながらも、映像は今の技術でパワーアップしていて。子供のころに見ていたものと今が融合されて、まさに「美少女戦士セーラームーン」の集大成だ!と感じました。すごく贅沢な作品です。
最終的にうさぎちゃんが導き出した答えも、とてもうさぎちゃんらしくて、嬉しくなりました。

うさぎちゃんの答えは、大人になったいまだからこそ響くものがありますよね。
北川さんがご覧になって共感したポイントなどはありますか?

うさぎちゃんって完璧じゃないし、泣いたり、揺らいだりすることもある。だけど最後は自分を見つめなおして、もう一回向き合ったり立ち向かったりする強さがある。他のセーラー戦士たちも同じで、その時々で一生懸命戦っていて、自分のしている行動が正しいのか正しくないのかその時は分からなくても、目の前のことを必死にやってきたと思うんです。
生きていると、あの時こうすればよかったのかな?正しかったのかな?って悩んでしまうことがあると思うんです。何かあってくじけそうなときは、うさぎちゃんみたいに泣いたり、立ち止まったりしてもいいけど、最後は最善をつくしたよね、あの時は正しかったんだよって自分を認めて、信じてあげられると、そこには素敵な未来が待っているんじゃないかなって思えました。

まさに今を生きる人たちへのエールのようなメッセージですね。
今回、北川さんにとっては2度目の「美少女戦士セーラームーン」への出演になりました。改めてご自身にとってどのような作品ですか?

この20年間、頑張ってこられたのも、この作品で出会った仲間の戦士たちと一緒に頑張ってこれたから、自分の人生とは切っても切れない、人生そのもののような作品です。劇場版「美少女戦士セーラームーンCosmos」に参加できたことによって、さらに大切な作品になりました。

最後に、映画を楽しみにしているみなさんへメッセージをお願いします。

ファンの方はもちろん、これまで「美少女戦士セーラームーン」を知らなかった方、普段漫画・アニメに触れていない方にもぜひ見ていただきたいたいです。
「美少女戦士セーラームーン」は女の子たちが可愛いコスチュームに変身して、戦うだけのお話じゃなくて、壁にぶつかった時の立ち上がり方、落ち込んでしまったときの前の向き方、自分がどんな未来に進んでいけばいいのか分からない人の不安を少しでも軽くするようなメッセージが詰まっているんです。こういう時代だからこそ見ていただいたら絶対に感じていただけることがあると思います。たくさんの方にこの作品が届いてくれると嬉しいです。