三石琴乃・インタビュー | INTERVIEW

月野うさぎ役:三石琴乃

ついに新シリーズがいよいよ最終章を迎えますが、お気持ちはいかがですか?

ついに最終章、ですね。とはいえ、「最終章」だからといって変に気構えたりすることなく、いつも通りの気持ちでうさぎちゃんを演じました。
90年代のテレビ放送が終わって、15年以上の長いブランクがあってから「美少女戦士セーラームーンCrystal」で作品が再び動き始めました。自分の中で一度完結したキャラクターを再び演じることができて、本当に感謝しながらアフレコに臨みました。今回が最後なので、作品の中でキャラたちに会えなくなること、共演者のみなさんと会えなくなること、どちらも寂しいです。

「Cosmos」はシリーズの中でも特に【うさぎちゃんの物語】になっているかと思います。台本をご覧になっていかがでしたか?

前編の最初は、日常の楽しい風景やセーラー戦士たちのキャラクターを象徴するようなシーンが多かったのでとても楽しかったです。後半に進むにつれうさぎちゃんの身に降りかかる様々な辛い出来事と対峙しなくてはいけないですし、後編がどうなるのかすごく気になる前編になっていたかと思います。
髙橋監督が絵で表現してくれるシーンが多く心意気が伝わってくる映像で、これはエネルギーを持って臨まなければと、気合をいれなおしました。

今作のうさぎはたくさん試練に立ち向かいながらも未来のために仲間のために前に進んでいく姿が印象的でした。改めて感じた月野うさぎの強さというどんなところにあると思いますか?

うさぎちゃんは、たぶん自分のことを強いとは思ってないんです。色んな試練を乗り越えて成長しているようで、実は素の月野うさぎとしての部分ではあまり変わっていない。ピンチになるとすぐに泣いてしまうし、気を失ってしまったりすることも。けど彼女の周りにはいつも仲間たちがいて、助けられ、支えられ、愛し愛されて何とか立ち向かっていける。一人では強くはなれない、みんながいるから強くなれることを知っている。だからこそ、ここまで進んでくることができた自分自身を信じられるんです。これまでの戦いすべてがそうさせてくれているのだと思います。未来を任せられる“プリンセス”になったのかなって。

シリーズを通して感じている、月野うさぎの魅力はどんなところですか?

本当にたくさんあるんです!ドジでおっちょこちょいでお勉強ができないとか(笑)。それでもどんな時も楽しく過ごしているところもとっても素敵ですよね。
セーラー戦士としても、この地球の未来をずっと守っていく強さや覚悟、仲間たちへの想いの強さ。誰にもなし得ないことをやり遂げられる、すごい存在だと演じていても思います。
うさぎちゃんの言葉も素敵で、私達が生活している中では照れくさくって言えないけど大切にしたい思いをストレートにぶつけてくれるんです。「友情が大事」、「家族が大事」、「未来を信じる」、「明るい未来のためにパワーを使う」、「愛する気持ちの強さ」を直球で伝えることができる。そこはこの作品ならではですよね。ファンのみなさんもその思いを受け止めてくれる。「美少女戦士セーラームーン」というアニメ作品ならではのものだと思います。
一貫していることは、セーラームーンは誰にとっても絶対的な味方なんです。だから「Cosmos」での最後の結末は、あの答えを選べるんです。一番の魅力だと思っています。

改めて三石さんにとって「美少女戦士セーラームーン」という作品はどんな存在ですか。

とてつもなく大きな存在で、私の人生をとても豊かにしてくれた存在です。感謝の言葉しかありません。

最後にファンの皆さんへメッセージをお願いします!

「美少女戦士セーラームーン」を応援してくださって、本当にありがとうございます。今回の映画で映像としてうさぎちゃんを演じるのは最後になりました。最終章まで、自分の役割を全うできた喜びも感じています。たくさんの愛、そして魂を込めて演じましたので是非劇場でご覧になってください。